主婦(主夫)だからってあきらめてませんか?

主婦(主夫)の方で、普段パートで働いているけど、家のことは私(俺)がしないといけなくて、結構大変なのに事故に遭ってしまってもうさらに大変で・・・・という方、結構、いらっしゃると思います。
主婦(主夫)だから収入も少ないし、休業の補償とか、事故の後遺症で働けなくなった分の補償(逸失利益)と言っても・・・とお悩みではありませんか?
実は、主婦(主夫)ってスゴイんです。
どうスゴイかって、そりゃ、朝早く起きて、ご飯作って、状況によってはお弁当やお茶を用意して、家族を見送って、息をつく間もなく洗濯を始めて、買い物に行って、掃除をして、で、お昼ご飯作って(時々外食したりコンビニで済ませたりして)、パートに行き、帰ってから夕飯の支度、お風呂の用意、後片付け・・・
お子さんの居る家庭は、さらに、お子さんの帰ってくるスケジュール(学校・塾・部活)や保育園(幼稚園)の都合もあり・・・もう考えることいっぱいですよね。

きちんと評価して頂けますよ、休業損害!

そういう主婦(主夫)の皆さんの働きを想像するにつけ、毎日、本当にお疲れ様です、という思いがします。
なので、事故後の補償のお話でも、日頃事故に遭われた方のご相談を伺っている身として、そこはきちんと考慮してもらえれば・・・と思っています。

最高裁の判例

最高裁の判例(昭和49年7月19日民集28巻5号872頁、昭和50年7月8日集民115号257頁)によると、
「妻の家事労働は財産上の利益を生ずるものというべきであり、これを金銭的に評価することも不可能ということはできない。ただ、具体的事案において金銭的に評価することが困難な場合が少くないことは予想されうるところであるが、かかる場合には、現在の社会情勢等にかんがみ、家事労働に専念する妻は、平均労働不能年令に達するまで、女子雇傭労働者の平均的賃金に相当する財産上の収益を挙げるものと推定するのが適当である。
ということで、女性労働者の平均賃金に相当する年収がある、と推定していただける場合があるのです。

30万円の収入が見込まれている!?

そこで、普段、「賃金センサス」という統計資料を使うのですが、それによると、女性労働者・全学歴(中卒・高卒・専門学校卒・大卒・大学院卒、全部の平均)・全年齢平均での年収額は、平成27年の数字で、372万7100円です。
つまり!主婦(主夫)のみなさんは、月に総支給額で30万円強(手取りで25~26万円くらい、でしょうか?)の収入がある人と同じくらい、ハードに働いていらっしゃる、と評価していただける可能性がある、ということになるのです。

残った問題「平均的賃金」

この「平均的賃金」をどう決めるか、例えば年齢別の賃金を採用するか、全年齢の平均か、全学歴の平均を持ち出すか、学歴別の数字を使うか、それとも別の統計的な数字を持ち出すかは、弁護士として結構、悩むポイントです。
昔は、主夫の方について、家事労働従事者(=主夫)とご判断頂けるか、という問題も、なくはなかったのですが、男女共同参画社会、男女平等のご時世ですから、そういう野暮なことは、言われにくくなりました。
(逆に、フルタイムで働いている女性の方だと、『え?本当に家事していらっしゃったんですか?そんな時間がどこにあるんです?』って言われるケースもありますが、スーパーウーマンの方は、結構いらっしゃいますからねえ。原始、女性は太陽であった。)
悩むのは、どの数字を使うか、何ですよね。

色々な事情を考慮して判断します

先ほどの最高裁の判断が出た後、各地の裁判所でも色々な判断が出ています。
怪我や後遺症が生活に与えている支障の大きさ、影響の出る期間の長さ、パートへの支障、年齢、家族構成、家族が困ったこと等々、色々な事情を踏まえて、それぞれごとに判断する傾向にありますね。
状況に合わせて、今回は年齢別ですね、今回は学歴別ですね、中には、今回はこの産業で働いている人の平均で計算しますね、というケースもあります。

当職では様々なケースに対応しています

示談交渉では特に、最終的な支払金額が妥当かどうかを強く見るので、他の項目や依頼者の皆様のご希望との兼ね合いで、採用する統計の数字をあえて変えることもあります。
そのあたりの状況の見極め、妥当な数字の見極め方は、当然、心得ているつもりです。
裁判になった場合の見通しや、有利不利の見極めができ、その方その方に合わせて妥当なご提案をさせて頂くのが仕事だと思っています。
(あちこちのホームページを見るのですが、主婦だったらこの数字で決まり、絶対にこの金額がもらえるとか、そう単純な話ではなくて・・・確かに目安はお示しできますけど、この金額でまとまる、と断言できるわけではないです。)

うちの事務所、かなり多種多様なケースの交通事故を扱っています。良い仕事しています。お困りの皆様のご相談、是非、お伺いさせて頂ければ幸いです。