桜・・・春を感じます(2019.4.10)

堺事務所は、北堺警察署の向かいにあります。この時期、事務所前の北堺警察署の桜は見頃を向かえます。警察署前の交差点で信号待ちしていると、桜の花びらが降り掛かってきて、春の到来を感じます。
皆様は平成最後の桜を見られましたか?お花見など楽しまれましたでしょうか。私は、桜を見る度、とても癒やされます。桜には、ヒーリング効果があるなあ。と感じます。
この桜のように、皆様のそれぞれの人生を少しでもいいものにする手助けができたらと思いながら、毎日執務に励んでいます。
平成最後の桜

裁判官との懇談会「葬儀費用」(2019.3.4)

 先日、大阪弁護士会交通事故委員会と大阪地裁交通専門部(15民事部)裁判官との協議会がありました。
 これは、毎年、開かれているものであり、一年に一回、弁護士と交通部の裁判官とが個々の事件と関わりない世界で直接議論できる貴重な機会です。
 裁判所からは、一年の受任事件数とか、和解率とか一通りの状況が示されます。ここ数年一年の新受任件数は、1600件程で推移しているようです。
 裁判官は10人程ですが判事補(一人では裁判できない)もいますので、裁判官一人頭180件近い裁判を新たに担当していることになります。交通部の裁判官は、欠席裁判とかはないし、一つ一つの裁判が時間かかるので、裁判官、常時200件の裁判を抱えていることになるでしょう。
 弁護士側から、テーマに沿って、裁判官に質問がなされます。保険会社側の弁護士も参加しています。「通院慰謝料」のテーマのとき、保険会社側さんの弁護士さんからは、ネットの影響で、軽微というより微小事件で通院回数を重ねるケースが多いことのアピールがなされたりします。通院回数に騙されるな!ということを裁判官にアピールしているのですね。裁判官からは、玉虫色の回答がなされることがほとんどです。
 そんな質疑応答の中で「葬儀費用」が議論になりました。大阪では、葬儀費用は、定額150万円で、その証明のため、領収書とかも不要という運用がなされてきました。ただ、近時、家族葬等比較的安価な葬儀で済ますケースが多く、その場合に150万円という定額で処理するのはおかしい、領収書等立証がなされるべきだという主張が保険会社側からなされたりすることが増えました。この点は、裁判官も悩んでいるテーマということで、ある裁判官は、実際にかなり少ない葬儀費用のケースも多いこと考えられるから、立証責任の原則からすれば被害者側で領収書等で立証されるべきではないか…みないな歯切れが悪いですが、保険会社に同調した発言がなされました。150万円の定額制は問題あるとの雰囲気が漂います。
 これに対しては、私は納得行かず発言しました。
「皆さん、葬儀費用の損害賠償というのは、治療費のようなものではないのです。人間誰もが死ぬのです。事故がなければ治療費要らなかったという類とは性質的に違うのです。理論的には、早く亡くなって余分にかかったコストだけという事になりそうな話なんです。でも、人が亡くなって、葬儀費用が損害ではないというのは、如何にも一般人の感覚に反します。やはり、損害額に含めるべきだという観念からのもので、一種のフィクションなのです。そして、葬儀費用は、家族状況、宗派によって異なり、また、お寺の費用、香典の有無、多種多様で、かつ、領収書を取ることが難しい費用が多い。遺族の葬儀に駆けつける交通費はどうなるのか?法事の費用は?葬儀で休んだ休業損害は?等、結構言い出せば論点は切りがないのです。あくまで損害論のフィクションなのですから、社会的相当額でいいわけです。社会相当性のある通常損害は、150万円であり、それについて、特に立証を要しない。礼儀的、例えば、身元不明で役所の方で荼毘に付されれた後、相続人が発見され、損害賠償がなされたなど、明らかに、葬儀費用が含めるのは妥当ではないと考えられる場合にのみ、150万円の枠組みを崩すべきである。家族葬をしたからと言って、納骨や法事の問題も残ります。いちいち細かな立証の問題を突きつけることは、遺族に更なる心理的ダメージを与えるものである。立証無用の150万円運用を堅持すべきでしょう。」
 その後、裁判官との懇親会のとき、ある裁判官から「先程のお話、全くそのとおりだと思います。交通事故の損害は、フィクションだらけ。葬儀費用の論点に混迷すれば、他の過失割合とか逸失利益といった重要な論点の議論がおろそかになってしまいます。」というご意見をいただきました。裁判官独立の原則がありますので、裁判官意見が違ってもいいことになります。しかし、是非とも葬儀費用については、しっかりその意味を考えていただき、無用の議論が無いよう裁判官共通の認識としていただきたいと思います。
(代表 黒田悦男)

立憲主義と民主主義ー死者の投票権ー(2019.2.26)

先日、NHKで「立憲主義と民主主義」というテーマの放送がなされていました。
改めて、民主主義を考えさせられました。
皆さん、民主主義は、いい事だ。正義だと盲目的に思いこんでいませんか。政治は、民衆の手で運営されるというのが民主主義。対局にあるのが独裁主義。
でも、ヒトラーもムッソリーニも民衆から選ばれた民主主義に基づいて生まれてきた独裁者です。
民衆というのは、自己主義で、また、周りの雰囲気に流されやすく、ややもすれば、煽動に乗りやすいのです。民衆だけの政治は、愚衆政治に陥りやすく、少数派の人権侵害が生じたり、また、国家が困難な局面に面したとき、意見がまとまらず、何らの対策が取れず、状況が悪化するということもなります。ひどい状況でも現状維持の状況に陥り易いのです。ヒトラーやムッソリーニが生まれた時代も、第一次大戦後の経済的困窮状態を脱することができない状況にストレスを貯めていた民衆が、民主主義に失望し、ヒトラーやムッソリーニという一人の英雄に国家の運営を委ねたというものです。(無論、ナチス党の国民の支持率は、格段に高くなかったなど、史実はもっと複雑ではありますが…)
 他方、立憲主義とは、行政府に対する制限で、憲法に基づいて政治がなされるというものです。無論、民衆がいくら望んでも憲法に反することはできません。民主主義に制限を加えるものです。では、立憲主義は、民主主義に反する制度でしょうか。NHKでは、立憲主義について、「死者の民衆の意思」という言葉を使っていました。なるほど!!素晴らしい表現です。憲法制定時の民衆は、民主主義は、もともと危険なものであることを認識して、一定の歯止めをかけたものと言えます。制定時の民衆が当時の民衆のみならず、子孫である未来の民衆に対しても制限を設けたものなのです。
 憲法改正手続きは、死者の民衆意見をどう反映させるかのシステムであるわけです。コロコロと容易に憲法を改正し、死者の意見をほぼ無視している国も多くありますが、日本の場合、硬性憲法と呼ばれ、その改正には、相当のハードルを設けています。現代の政治に死者にも投票権を与え、死者の意見をも現代の政治に反映させるシステムといえます。
 人間は、一定の周期で馬鹿なことを繰り返します。株バブルもしかり、一定の周期で発生します。世代が変わると過去の事を実感できないのです。歴史は繰り返される。ひどい事態を経験した当時の民衆が憲法という形で、過去の歴史を振り返らない将来の民衆を戒めることができるようにしたのです。
 日本国憲法が日本の国民の意思に基づいて制定された憲法か?という事に対しては、異論のあるところです。しかし、当時の民衆では、過去に学んだ憲法を制定する能力に欠けていたとも言えます。幼少からの教育は、そう簡単に変えることはできません。
 その意味で、マッカーサー草案は、それ自体、過去の人類過ちを反省し、国家の理想の物として、純粋な気持ちを持つ学者によって起草されたものです。世界的な平和を願う民衆の意思が反映されたものとも言えます。与えられた憲法でも、国民が受け入れたものであり、やはり日本人の憲法と言って良いと思います。当初ためらいがあろうと使ってみるととてもいい物であったということは良くありますね。それでいいじゃないですか。
 実は、日本の法律は、憲法改正の要件である国民投票の制度の記載が欠落しており、今、憲法改正手続きに入ることができない状況にあります。安倍首相は、憲法改正を目指しているという報道がなされたりします。私は、憲法改正自体の是非については、悩んでいるところではあります。これから十分議論すべき事項とは思います。が、憲法改正の手続き方法は、国内法としてきちんと確立していないといけないと思います。死者の投票権は尊重されはすれ、あくまで絶対的なものではありません。
(弁護士黒田)

2019年新年のご挨拶+免許更新(2019.1.7)

新年、明けましておめでとうございます。
皆様、年末年始如何お過ごされましたでしょうか。
紅白のサザンオールスターズの盛り上がり、良かったですね。米津玄師も、素晴らしかったです。
私は、年明け早々、免許の更新に行ってきました。
5年前の免許更新の際は、福岡県で手続を行ったのですが、そのときには無かった「安全運転自己診断」というものを受けました。
設問は30あり、各質問に○×をつけるものですが、質問内容が優れており、回答に悩む質問もありました。
また、運転する際に気を付けるべき事項も質問に含まれており、回答することによって、自然と安全運転への意識が生まれるようになっており、素晴らしいものでした。
免許更新の際には、日頃の運転を振り返りながら、「安全運転自己診断」を受けることをお勧めします。

高次脳機能障害④【等級認定】

高次脳機能障害の等級認定は?

高次脳機能障害に関しては、労災保険の認定基準があります。
しかし、労災保険は就労者を対象とするのに対し、交通事故では、子どもや高齢者も被害者となります。
そこで、交通事故では、労災保険とは異なる検討をする必要があり、その検討にあたっては、「自賠責保険における高次脳機能障害認定システムについて」(報告書)(平成12年12月18日)で示された「脳外傷による高次脳機能障害の等級認定にあたっての基本的な考え方」が参考になります。

脳外傷による高次脳機能障害の等級認定にあたっての基本的な考え方

障害認定基準 補足的な考え方
別表第1
1級1号
神経系統の機能または精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの 身体機能は残存しているが高度の痴呆があるために、生活維持に必要な身の回り動作に全面的介護を要するもの
別表第1
2級1号
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの 著しい判断力の低下や情動の不安定などがあって、一人で外出することができず、日常の生活範囲は自宅内に限定されている。身体動作的には排泄、食事などの活動を行うことができても、生命維持に必要な身辺動作に、家族からの声掛けや看視を欠かすことができないもの
別表第2
3級3号
神経系統の機能または精神に著しい障害を残し、身労務に服することができないもの 自宅周辺を一人で外出できるなど、日常の生活範囲は自宅に限定されていない。また声掛けや、介助なしでも日常の動作を行える。しかし記憶や注意力、新しいことを学習する能力、障害の自己認識、円滑な対人関係維持能力などに著しい障害があって、一般就労が全くできないか、困難なもの
別表第2
5級2号
神経系統の機能または精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの 単純繰り返し作業などに限定すれば、一般就労も可能。ただし新しい作業を学習できなかったり、環境が変わると作業を継続できなくなるなどの問題がある。このため一般人に比較して作業能力が著しく制限されており、就労の維持には、職場の理解と援助を欠かすことができないもの
別表第2
7級4号
神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服する事ができないもの 一般就労を維持できるが、作業の手順が悪い、約束を忘れる、ミスが多いなどのことから一般人と同等の作業を行う事ができないもの
別表第2
9級10号
神経系統の機能又は精神に障害を残し、服する事ができる労務が相当な程度に制限されるもの 一般就労を維持できるが、問題解決能力などに障害が残り、業効率や作業持続力などに問題があるもの

「家事従事者」の基本

こんにちは、弁護士の内堀です。

「家事従事者」の基本

今回は、交通事故賠償における「家事従事者」に関連する基本的な事項を確認していきたいと思います。

家事従事者の年収

交通事故賠償の世界では、被害者が「家事従事者」に当たる場合は、全女性の平均賃金額がその人の年収であるとみなされることになります(賠償額計算の基礎となる収入であるため、これを「基礎収入」といいます。)。ちなみに、平成27年においては、全女性の平均賃金は3,727,100円となっています。
家事に従事しているというためには、自分以外の家族のために家事を担っていることが必要になります。同世帯に本人以外の人が最低1人はいなければならず、したがって、1人暮らしの場合は家事従事者に当たりません。
専業主婦は文句なしに家事従事者といえますが、兼業主婦の場合も、勤労収入が全女性平均賃金を超えない限りは家事従事者として賠償請求する方が得になります。勤労収入を上乗せして請求できるわけではないのです。

男性でも家事従事者に

当然のことながら、家事従事者は女性に限りません。家族のために家事を行っていれば、男性でも家事従事者に当たることになります。例えば、無職の男性でも、もっぱら同居の親の介護に従事している場合は立派な家事従事者です。
もっとも、家事従事者に当たるとしても、個別具体的な事情によっては、上記の平均賃金がそのまま基礎収入として認められないこともあります。
例えば、高齢の家事従事者の場合には、年齢に応じて基礎収入を減額するという扱いがされることがあります。また、一家族のなかに家事従事者が複数いるとみられるようなときなどは、減額されてもやむを得ない場合といえるでしょう。

重度後遺障害における将来介護

こんにちは、弁護士の鳥井です。

重度後遺障害における将来介護

例えば、交通事故に遭い、高次脳機能障害による後遺障害等級2級と認定されたとします。高次脳における2級は、『神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの』とされています。
「随時介護」が必要な状態とされていることからも分かるように、基本的には何かしらの介護が将来的に必要とされる状態にあります。

将来の介護費

弁護士の仕事は、この「介護」を金銭的にどう評価するのか、言い換えれば、将来介護費として相手にいくら請求できるのかを考えることです。
この問題は、被害者の状況それぞれによって異なるので、一概にいくら請求できるということを断言することは難しいです。
過去の裁判例等を見る限り、次の2類型に分けられるのではないでしょうか。

施設や介護サービスを利用する場合

この場合、実際にかかった費用等をもとに請求額を確定することが多いようです。例えば、月20万円の施設費が実費としてかかる場合、これを平均余命分請求することが考えられます。

家族で介護する場合

この場合、費用は基本的にかからないので、介護サービスを受ける場合よりも話はややこしくなります。というのも、家族介護を金銭的にいくらと評価するのかは個人の主観もあるため、客観的な基準がないからです。
結局、介護内容を良く聴取して、客観的に大変な介護をしている場合は多く請求でき、そこまで大変な介護ではない場合は少なくしか請求できないということになります。
例えば、着替え、洗面、食事、運動の介護が必要な人と、運動の介護だけで足りる人を比較したとき、両者を同じ金額と評価することはできないと感覚的にわかると思います。

感覚的なところを、金額という客観的数値に置き換えるのは大変ですが、金額的にも大きい場合が多いので、高い等級の場合の1つの山場とされています。

高次脳機能障害③【WAIS-III】

こんにちは、弁護士の西井です。
前回、高次脳機能障害の神経心理学的検査の代表的なものとして、WAIS-IIIを紹介しました。

WAIS-IIIとは?

WAIS-IIIとは、知能検査のことであり、結果はIQ/群指数で示されます。

IQ/群指数の平均

では、平均の数値はいくつでしょうか?
その答えは、IQ/群指数が109~90であれば平均とされています。
そして、89~80であれば平均の下、79~70が境界線とされています。
逆に、130以上は特に高いとされ、わずか2.2%しかいません。
平均や平均の上の検査結果であれば高次脳機能障害を負っていないと思われる方もいるかもしれませんが、決してそうではありません。

平均やそれ以上であれば高次脳ではない?

平均、平均の上の検査結果であっても、高次脳機能障害を負っている可能性があることに注意が必要です。
全検査IQが平均であっても、群指数では平均を下回るものがあったり、下位検査の得点差が大きかったりすることもあり得るからです。
また、神経心理学的検査のみで社会的行動障害すべてを明らかにできません。
このように、平均、平均の上の検査結果であっても、高次脳機能障害として後遺障害等級が認められる可能性があります。

弁護士から見た、弁護士費用特約を付けておくべき2つの理由

こんにちは、弁護士の北村です。

弁護士特約

交通事故を取り扱う法律事務所のホームページで必ず目にする「弁護士費用特約」。

「今まで気にしてなかったけど実は付いていた」というよな方もいらっしゃって、弁護士費用特約を付けている方は「意外と多い」というのが実感です。

ご自身は入っていなくても配偶者だったり同居の親族、独身の方なら別居している親のものが使えたりします。火災保険や医療保険に付帯されているものもあるので、一度当たってみてはいかがでしょうか。

…というように弁護士が弁護士費用特約の有無にこだわるにはワケがあります。
今回は弁護士サイドから見た弁護士費用特約の有用性をふたつお話します。

少額賠償でも受任しやすいです

まずは何といっても「賠償金額が大きくない案件でも受任できる」ということです。
弁護士費用特約がないケースでは、弁護士は相談を受けた際に賠償額がどれくらいになるか、報酬がどれくらいになるか見通しを立てます。
賠償額が大きくない場合、弁護士サイドが単価を下げてしまうと投下した労力に対してペイしないですし、一定の単価を維持しようとすると依頼者に赤字がでてしまうという、二進も三進もいかない状況に陥ってしまいます。

そんなときに弁護士費用特約があると、賠償額が少額となる見込みでも一定程度の報酬は確保できるため、弁護士としては受任しやすいです。

立証手段の選択範囲が広がります

もうひとつは立証手段の選択肢が広がることが挙げられます。
弁護士費用はないけれども、ある程度の賠償額が見込める、すなわちある程度の報酬が確保できる可能性が高いと考えて受任するケースは勿論あります。
ただ、それが訴訟に発展した場合、弁護士はあの手この手で依頼者の損害を立証しようとするのですが、立証資料の取得にあまり費用をかけてしまうと、その費用も結局のところ依頼者が負担することとなるため、最終的な依頼者の利益が少なくなってしまうというジレンマに陥ります。そうなってくると、いきおい弁護士が資料の収集に躊躇してしまうケースも少なくありません(医師に意見書の作成を求めようものなら10万円20万円はしますし…)。

そんなときに弁護士費用特約があれば、着手金や報酬だけでなく実費も保険会社に請求することができるので、弁護士としては立証手段の選択肢がグッと広がります。

是非、弁護士費用特約を付けてください

弁護士費用特約を付けておられない方。
「次回の更新時に…」ではなく是非とも今すぐ保険会社に連絡を。

高次脳機能障害②【神経心理学的検査】

こんにちは、弁護士の西井です。

神経心理学的検査の種類は?

神経心理学的検査の結果は、高次脳機能障害の有無・程度を明らかにするために重要になります。そして、神経心理学的検査には、様々なものがあります。
神経心理学的検査の代表的なものとして、WAIS-III(Wechsler Adult Intelligence Scale-Third Edition、成人知能検査、適用年齢は16歳~89歳)、WISC-IV (Wechsler Intelligence Scale for Children-Fourth Edition、知能検査、適用年齢は5歳0カ月~16歳11カ月)があります。

その他にも、知的機能に関して、MMSE(mini-mental state examination)、コース(Kohs)立方体組み合わせテストがあります。
前頭葉機能に関しては、前頭葉機能検査(FAB)があります。
記憶に関しては、三宅式記銘力検査、ウエクスラー記憶検査(WMS-R)、ベントン視覚記銘検査があります。
遂行機能に関しては、ウィスコンシン・カード・ソーティングテスト(WCST)、BADSがあります。
注意に関しては、標準注意検査法(CAT)、トレイルメイキングテスト(Trail Making Test、TMT)があります。
言語機能に関しては、標準失語症検査(SLTA)、WAB(Western Aphasia Battery)失語症検査があります。

弁護士が力になります

このように、様々な検査があり、被害者の方の症状にあわせて、検査を受ける必要があります。
しかし、被害者ご本人のみならず、被害者のご家族も、耳慣れない「高次脳機能障害」という言葉に戸惑い、どのようなことに着目して、どのような症状を医師に伝えたら良いのかわからないという方が多いのではないでしょうか。
そこで、弁護士が、被害者ご本人から聴き取るだけではなく、ご家族からも被害者の方の症状を聴き取り、そのことを医師に伝えたうえで、検査を受けていただくことも、時には必要となるのです。