肩腱板断裂(腱板損傷)とは?

腱板とは肩関節に安定性をもたらす4つの筋肉の腱(肩周りの筋肉=肩甲下筋・棘上筋・棘下筋・小円筋)で、これらが損傷することを肩腱板断裂(腱板損傷)といい、損傷の程度によって、完全断裂、不全断裂と呼ぶこともあります。

受傷機転

肩腱板断裂(腱板損傷)の受傷機転としては、たとえば、自転車事故やバイク事故で肩を強打したり、肩や腕が捻れた時、腕が真っ直ぐな状態で手をついた時などが考えられます。

後遺障害等級

肩関節の可動域制限(機能障害)
たとえば、腱板腱板の一つの棘上筋腱が完全断裂や大きく部分断裂した場合は、腕が上がらくなり、肩関節の可動域制限の後遺障害が残る場合があります。その場合、10級10号(肩関節の可動域が健側と比べて2分1以下に制限されるもの)や第12級6号(肩関節の可動域が健側と比べて4分3以下に制限されるもの)の肩関節機能障害が認定されることがあります。
神経症状
肩関節の可動域制限が10級10号や12級6号に該当しなくても、肩腱板損傷により、肩関節の痛みなどの神経症状が残る場合には、第12級13号や第14級9号が認定される可能性があります。

注意点

腱板損傷については、陳旧化した腱板損傷(経年的変化等による損傷)か、交通事故による外傷で生じた腱板損傷かが問題になることがあります。
事故直後にMRIを撮影していれば、損傷部位周辺に血腫や水腫、骨挫傷像が得られるなどの交通事故による外傷と思われる所見が得られることがあるようですが、事故から時間を経過してから撮影されたMRI画像では、陳旧化した損傷か外傷損傷か区別ができなくなる可能性があります。
そのため、交通事故により肩を負傷した場合、事故直後にMRI撮影することが重要になります。